1型糖尿病と診断され、私はちょうど2週間入院した。
事の重大性に気が付いていない私は、金曜日に入院をして、
週明けには退院出来るだろうと思っていた。
治療のお陰で、血糖値は下がり口の渇きや腹痛もだいぶ良くなった。
けれど首から胃のあたりまで、首、肩、腕、胸、背中、お腹まで体を触るだけで痛く、リンパが腫れていたからのようで、その痛みは一週間ほど続いた。
日曜日からは点滴も取れて、月曜日の夕食から食事も取れるようになった。
体の痛みはあるけれど、我慢できるし、動けるし、元気だけれど、
体の中はそういう訳にもいかず、血液検査、尿検査、血管の検査、超音波、眼科の検査、糖尿病についての勉強、栄養指導があるため、月曜日に先生から「今週は退院出来ません」と。
言われた時は、1型糖尿病の診断を受けた時よりも正直ショックだった。
子供の事を考えると、申し訳なさと会いたい気持ちで隠れてシクシク泣いた。
入院中シクシク泣いたのはその時と、子供が元気がなくなっていると聞いた時だった。
今まで胃腸炎や目の手術、出産で入院した事があるけれど、
毎回思うのが、看護師さんへの尊敬。
今回の入院でもあっちこっちと動き回り、忙しそうな音が聞こえてきて、
それなのに対応は本当に優しくて、毎回毎人『驚かれましたね、大丈夫ですか?』と
優しく励ましてくれた。
私にはなれないな、素敵な人達だなと感心していた。
しかし、大尊敬し過ぎてナースコールが押せない。
点滴の針の周辺が腫れて、テープが食い込んで身震いするほど痛くても押せない。
次に来てくれたタイミングで言おうと我慢した。
検査のため尿の量を量っていたけれど視力が悪くてメモリが見えない。
それを伝えると、見るからお手洗いが済んだらナースコールで呼んでくださいと言われたものの申し訳なくて、ギリギリまで我慢してトイレの回数を減らした。
それは回数が少ないと心配されバレてしまった。
目の手術の入院時も、出産の際も呼べない、我慢した事で後々面倒な問題が起こることもあった。
お願いしなきゃいけない事と、申し訳ない気持ちの葛藤が入院中のストレスだった。
私は体にはあまり運がないけれど、自慢できるレベルで人には恵まれていて、
お医者さんと看護師さんに恵まれた入院生活だった。
